C D 評

「レイクライシス ZUNTATA」

ZTTL-0034 ZUNTATA RECORDS 99/01/21発売 ¥2,550(税込)



 近年のタイトーを代表するシューティングゲーム「レイフォース」「レイスト

ーム」と続くレイシリーズの完結編「レイクライシス」のサウンドトラック。前

作、前々作とも「ロックオンレーザー」なる新攻撃を軸とした展開と演出でかな

りの評価を得ていたと思うが、難しすぎた感がある。特に2作目の「レイストー

ム」は斜め後ろ視点のポリゴン表示となったのだが、立体表示ゆえの見にくさか

らやられることも多く、後半ステージの激烈な攻撃はとても常人には避け切れな

いものだった(第1作目もそうだった気がする)。それで、今回の「レイクライ

シス」はどうかといえば・・・残念ながらゲームセンターへの出回りがイマイチ

で、私は1度しかプレイできなかった。最初のステージだけでははっきりとした

評価はできないが、レイシリーズの完結編!と期待したワリには・・・いい仕事

をしているのはわかるが、さらに凝った表現がよけいわかりにくくなった気がす

る。プレステ版も発売されたので、そちらで確認をせねば。

 さて、肝心の音楽の方である。作曲者はタイトーサウンドチーム「ZUNTA

TA」のTAMAYOさんで、「レイフォース」が非常にノリのよい綺麗な曲が

多かったのに対し、続編「レイストーム」ではさらに音色をやさしくして広がり

を感じさせて、本作「レイクライシス」では・・・フランス悲哀=仏悲という言

葉がピッタリくるほど重くなってしまった。無機質なビートでけっこう酔える曲

があり、後ろの方には賛美歌もあって神々しさも感じられ、本当にホッとするエ

ンディング(だろうと思う)もある。しかし、一部で精神入りこみすぎと批判さ

れている同社のOGR氏の影響からか、曲の名前も暗めで、ゲームミュージック

としては無類なき完成度になっているものの、聴いていて爽快な気分にはなれな

い。そのため、ナイトドライブには必須だろうが、漠然とした不安感が頭をもた

げてくる。しかしCDに載っているストーリーには沿った展開をしているから間

違いじゃないワケで・・・結局、哲学的なテーマとか、考えこんで作ったりする

とこうなってしまうんじゃないだろうか?と思えてしまう。

 だったらテメエやってみろコラァ!と言われれば、すいません私が間違えてま

した、と答えざるを得ないし、私自身はこういった暗い雰囲気のものは大好きで、

このCDだって気に入ってはいる。だけど、何かこう、「こんなに暗いままでい

いのかな」という不安感が・・・ほうら、CD聴きながら打ってたら、不安にな

ってきたよ。くそう、このままでは!作曲者のTAMAYOさんは高校時代ベー

グルをよく食べてたそうだから?私も!ベーグルをアッシマーと呼んで食べてや

るう。


P.S.作曲するのは、音楽の知識がある人。
        でも、聴く人すべてがそうじゃない。
        評価して良いものか、悪いものか?


 わたくしとしましては、度: 6
 録音音質:  やけに音量が大きいのだが?
 おすすめ度: ファンは大丈夫。でも初めて聞く人は・・・暗くなるよ。

                         愛知県 ズオウ・リアキ

(EOF)